3月30日(土)午後8時から9時まで法座の一つである布薩会(反省行)を行いました。
「金剛禅門信徒の修行法」には修行を片寄せることなく易筋行を中心に外修(肉体)と内修(精神)日々の修練の節目に金剛禅門信徒の修行法である内修の消極的に分類されている「感謝行」「反省行」「持戒行」にも心を配り、調和のとれた修行を行うのに適した「法座」がある。
阿羅漢会=「感謝行としての場」、布薩会=「反省行としての場」、法座=「修行内容の点検や行動目標設定などの場」が用意されている。布薩会としての反省行は、初期の仏教教団においても僧伽に所属する出家修行者が一ヶ月のうち二度、懺悔する時期が決まっていた。道院においても「布薩会=反省行」を不定期に実施することによって修行に向き合う人が真実の魂に触れ「良く整えし己れこそ」へと変わっていける。
今月の布薩会のテーマは各世代ごとに言葉を分かりやすく変えて実施しました。
小学生は「少林寺拳法に入門して自分が変わったこと」
中学生は「少林寺拳法の教えを実行している事」
高校生は「日々の暮らしの中に金剛禅をどのように実践しているか」
一般拳士は「教典にある『良く整えし己こそ』をどのように自己を整えているのか」
布薩会式次第 ①開会 (座長)②着座 ③合掌礼拝 ④献香 ⑤礼拝詞(唱和)⑥聖句(座長) ⑦誓願(座長) ⑧法話又は信仰座談会 ⑨合掌礼拝 ⑩閉会(座長)
①の開会宣言から⑤の礼拝詞までは円座の位置で正面礼拝施設の方を向き着座で行う。⑥の聖句は座長が唱えるのに対し、一同は心の中でこれを唱和します。
聖句一ずつに対して、その内容を味わいながら、各自、前回の布薩会からそれまでの間に行った悪しきことを反省し、次の布薩会に至るまでに善きことを実践することを心に誓います。聖句一つずつに対してそれを行い、次に⑦の誓願についても同様に進め、一つずつ反省して行う。最後は互いに⑨の合掌礼をし、正面礼拝施設に向き直り合掌礼拝、閉経の偈を唱え、⑩座長の閉会宣言で終わります。何よりもそこに集うものの内面的な心の正常と統一が図られることが修行者にとって布薩会の大きな意義となります。
<小学生>
◇T.M拳士 白帯 1年生 入門して4か月 ぼくは体が柔らかくなった。少林寺拳法に来るのが楽しいです。
◇I.M拳士 4年生 入門して4か月 自然に姿勢が良くなったこと。靴を揃えられるようになったこと。体も柔らかくなりました。
◇S.N拳士 4年生 入門して3か月 少林寺拳法に入ってメリハリがつけられるようになった。遊ぶときは遊んで、やる時はやるや自分で目標を立てることができるようになった。
◇K.U拳士 5級 4年生 ぼくが少林寺拳法に入門して自分が変わったことは、少し自信がついたことです。それは、道場で少し気合や声を出せるようになったからです。4年生になって学校で出来るようになったこともたくさんあります。健康観察の返事や、日直の司会や号令や授業中の発表などです。こうやって出来るようになったのはいつも応援してくれる友達や先生や道場のみなさんのおかげです。4月から5年生になるのでもっとがんばっていきたいと思います。
<中学生>
◇J.S拳士 初段 脚下照顧を日頃から意識して生活し、学校の掃除を頑張ったり靴を綺麗に揃えられるようになった。
◇W.M拳士 3級
私が少林寺拳法を通して学んだことは、あいさつをしたり感謝の気持ちを持つことです。例えば学校や地域で先生や地域の人に会った時に相手の目を見て挨拶をすることで、次に感謝の気持ちについては普段から親にしてもらっていることを当たり前と思わずにしっかりと親に感謝をして生活することです。これらを行うことで行う前と後で色々な物事に対しての考え方がよいほうこうに変わりました。以上が少林寺拳法を通して学んだことです。
<高校生>
◇U.M拳士 3級 私が少林寺拳法を通して学んだことは、感謝の心を表すということです。例えば、食事をする時の[いただきます][ごちそうさまでした]などです。私は少林寺拳法をするまで、このような言葉を家庭で発することには照れくささを感じ抵抗がありました。しかし、少林寺拳法の[礼]のように相手に対して感謝を表すことは大事だと考え家庭でも[いただきます][ごちそうさまでした]というようになりました。このような言葉は、食べ物の命に感謝することはもちろん、料理を作ってくれた母にも感謝を伝えることが出来ると思います。他にも、小さいことでも周りの人達に素直に[ありがとうございました]と言えるようになりました。少林寺拳法を通して身についた感謝の心を表すという気持ちをこれからも大事にしていきたいと思います。
◇E.S拳士
自分の考えをしっかり持つが、自己中心的にならないように気をつけています。自分の目標を決めて、こつこつ努力するように心がけています。
<一般>
◇K.U拳士 6級 私がどのように自己を整えているのかは生活のリズムを崩さないために毎朝5時に起きて、夜は9時半過ぎには寝るようにしています。それは平日にだけでなく土日も同じように365日毎日実践しています。
それと毎日1階の全部屋に掃除機をかけることもしています。また少林寺拳法の教えで脚下照顧というのがあるので玄関の靴を並べることも気がけています。
他には毎日の生活の中で思い通りにいかないことや、仕事でも色々な嫌なことがありますが、できるだけイライラせずに心穏やかに過ごすということを心がけています。
◇T.H 拳士 5級 己を整える,の己とは,身体と精神の2面であると思います。それを「良く整えよ」と言うことをしっかり言葉にして言われたのは少林寺拳法が初めてかもしれません。
今,身体を整えるためにやっていること,それは「少林寺拳法」です。道場に来るたびに一杯汗をかいて身体を動かしています。期待したように体重は減らないのですが,長年困っていた腰痛が良くなってきています.じっとして居ても,寝ていても,仕事していても腰が疼く「自発痛」があって困っていたのですが,少林寺拳法に通うようになって,この自発痛がなくなってきました。
精神面を鍛えるために行っていることは,「少林寺拳法に通う」ということです.週に2回,道場が開かれるときは,休まずに通う.これは心理的に相当なプレッシャーとなっています.少林寺拳法を始めたとき,これはもう一生続けるものだなと思って入門しました.これを,気負いすぎて嫌になってしまわないように,怠け心でサボってしまわないように.朝起きて,ご飯を食べて仕事に出かける,と言うことを普通のこととして数十年続けてこられましたが,少林寺拳法に通う,ということも,このように自然なこととして出来るようになることを課題として,少林寺拳法に通うことは精神面の修行である,と,思って頑張っています。
◇S.T 拳士 初段 私は、毎日朝起きた時は、お仏壇と家族におはようと挨拶をした後神棚に!「今日も一日頑張るぞ」と自分に言い聞かせながら修練や仕事に行っています。そうする事で私自身の気持ちがリセットされ気持ちの切り替えになるので修練日でも仕事の時でも行きたくない気持ちになった時は、言い続けています。
◇H.T拳士 三段 私は洗面台を使ったら拭くようにしています。
◇M.F 拳士 三段 私の幸せは、人の役に立てるように考えて動き、それによってその人や周りの人が喜んでくれたり、幸せ空間になったり、少しでもいいので他人が生きやすくなってくれることです。しかし、それを行うためにはどうやったら役に立てるのかを考えられる健康な身心が必要であると痛感しています。つまり「自己確立」です。
そのために、まずは、動けるための健康な身体づくりのために、基本になる健康な食生活(食事・睡眠・運動)を送るように心掛けています。そして、自分の心を整えるために、意識して呼吸を深くする、日記を付けたり人の言葉(家族やSNS、書籍など)を聞いて自分を客観視して反省したり、新しい捉え方を取り入れて実践する。また、感謝の気持ちを忘れないように、こまめに感謝の気持ちを言葉にするように心掛けています。
「身体」と「心」、それぞれに心掛けて行動していることを上げましたが、この身体と心は決して別々ではなく密接に関わり合っているので、健康な身体と健全な心の確立のためにバランスを取りながら実践するのが大切だと思っています。
少林寺拳法は人づくりのための「行」であるので、これからも恐れない心で経験を積み、壁にぶつかっても折れないしなやかな心を身につけて自分を整え、成長していきたいと思います。
◇K.F 拳士 四段
「良く整えし己」は、金剛禅の修行法をまるごと実践することだと理解しています。私は「優しい自分と厳しい自分の両立」と表現しています。具体的には、バランスのとれた食事と必要な休養をとることにより身体を整えて、自分を甘やかすことなく目の前のことに全力で取り組み、自分と周囲にしっかり感謝することです。
◇S.S 拳士 五段 自分自身を正しくコントロールし、自己の成長に必要とする教えや様々な経験を通じて心と身体両面を整えること、自分を律する大切さ。実際は職場においても特に感情のコントロールが難しいので、日々の社会生活で実践していくものと思います。
教典の中の道訓は自身の行動指針になります。特に「双親に孝に」の教えが両親に対する孝行の実践の大切さを改めて気づかされた。
◇A.M拳士 六段 できていませんがやりたいのは何か予想しないことが起きたときに一度は動揺するかもしれませんが、早く平常心に戻ることです。