島原城南道院 立志式

5月7日(土)20:00〜20:30

島原城南道院 立志式を行いました。立志式は古来、数えで15歳(現在の14歳)で元服をしていたことに由来しますが、当道院では人生の大きな節目となる中学校入学の機会を捉え、自分の志を立てるためのきっかけになるように実施しています。今年度は4名でした。

鎮魂行の後、飯塚道院長からの式辞。続いてそれぞれ「将来の夢」の発表、その後佐々木保護者会長から祝辞をいただきました。

4人全員が将来の夢をしっかりと語り、その夢を叶えるために何をしないといけないかということまで話をしてくれました。また、他の人や家族の役に立ちたい、喜んでもらいたいという気持ちが将来の夢につながっていて本当に立派でした。

今後の成長がさらに楽しみです⭐︎

 

以下「将来の夢」「道院長式辞」「保護者会長祝辞」です。

 

「将来の夢」

●自分の将来の夢はデンソーという車の部品を作る会社で働くことです。理由は僕の叔父がデンソーで働いていてその話を聞いたことや授業で習ったことがきっかけでした。デンソーは自動車部品メーカーでNo.2の売上をほこり、海外の売上に力を入れている会社です。
今は自動車のことについて詳しくはないけれども電気機械が学べる学校に行けるように勉強を頑張りたいです。
そして最せんたんの車を作っていく大人になりたいです。(吉田堅哉)

●ぼくの将来の夢は漁師です。その理由は魚が好きだし魚のことをもっとよく知りたいからです。漁師になったらいろんな魚をさばいてたくさん食べてみたいです。(徳永光希)

●ぼくの将来の夢は医者です。理由は、今、コロナが流行していて今も多くの患者が苦しんでいます。将来もいろんな病気で苦しんでいる人がいると思ったからぼくは病気で苦しんでいる人たちを助けるために将来の夢は医者にしました。(松本和渉)

●ぼくの将来の夢は薬剤師です。理由はいろんな人の役に立てるからです。そのためには大学の薬学部に入って4年間勉強して国家資格を取得したいです。ですがそのためにたくさん勉強できる自信がありません。だから少林寺拳法で身と心をきたえてたくさん勉強をできるようにがんばりたいです。
そして自分の夢をかなえてたくさんの人を幸せにしていきたいです。これからもよろしくお願いします。(吉本翠煌)

 

「立志式式辞」

小学校卒業おめでとうございます。

ご両親はじめ、たくさんの人に支えられて卒業を迎えられたことに感謝しましょう。

少林寺拳法を学びながら、小学校の6年間で人間として大切な基礎課程を学びました。

ご両親をはじめ、ご家族や、皆さんと縁を結ばれている多くの人達にとって何よりも嬉しいことだと思います。

中学生になるこの時期に、立志式を行うことは、大変有意義なことだと考えています

立志式は昔の成人式にあたるものです。

数え年で15歳、現在の年齢で14歳の時に元服の祝いをしていたことに由来します。

少年から大人への身体と心の成長に伴い、人生の大きな節目である中学入学の機会をとらえ“自分の志を立てるため”のきっかけになるよう実施しました。

開祖・宗道臣先生は、敗戦で混乱している世の中で多くの困っている人達のために、少しでも幸せな世の中を作ろうとしている時に、開祖のそばに集まった、私たちの大先輩の先生たちに技を通して絆を育て、「どうだ、一緒に住みやすい社会を作る手伝いをしないか」と声をかけて広がりました。

開祖の「志」は平和で豊かな世の中を作るために「正義感があり、自信と勇気と優しさ」

を修行によって身に付けた人を一人でも多く育てたい。

その開祖の願いを受継ぐために「強くて、優しくて、賢い人間」を道院でも目指しています。賢い人間というのは判断力を養うということです。

いつの時代でも自分の事だけを考えている人よりは、半分でも他者のために役立つ生き方をしようとしている人は社会の中で必要とされます。

 立志式にあたり、私の人生に影響を与えた司馬遼太郎さんの「21世紀に生きる君たちへ」の中から一部引用します。

『これからの人生において自己を確立せねばならない。じぶんにきびしく、相手にはやさしく。という自己を。自己といっても、自己中心におちいってはならない。

人間は助け合って生きているのである。

このため、助け合うという、ということが、人間にとって大きな道徳になっている。

助け合うという気持ちや行動のもとのもとは、いたわりという感情である。

他人の痛みを感じることと言い換えてもいい。やさしさと言いかえてもいい。

「「いたわり」「他人の痛みを感じる」「やさしさ」は、みな似たような言葉である。

この3つの言葉は、もともと一つの根から出ているのである。

根といっても本能ではない。だから私たちは訓練してそれを身に付けなければならないのである。

その訓練とは、簡単な事である。

例えば友達がころぶ、ああ痛かったろうな、と感じる気持ちを、そのつど自分の中でつくりあげていきさえすればいい。

この根っこの感情が、自己の中でしっかり根付いていけば他民族へのいたわりという気持ちもわき出てくる。

人間はいつも時代でも頼もしい人格を持たねばならない。

人間というのは、男女とも、たのもしくない人格に魅力を感じないのである。

 これからの人生が幸せな事ばかりとは限りません。困難の連続で不幸だと思う事もあるかもしれません。

 私はどんな逆境の時にも、「起きた事はベスト」と考えて、自分が試されていると思うようにしています。

人生において、失敗したり、転んだりしたときには、「七転び八起き」いや「九転び十起き」

の達磨のように頑張っています。

 自分の心を奮い立たせてくれた言葉、魂が揺さぶられた言葉、聞いて胸が熱くなる言葉

恩師や尊敬する師の言葉などが自分にとって心の支えになるはずです。

 「心の杖言葉」を持っていることで救われることがあります。

自分の人生を全うするにおいて一番大切なの事は、決して諦めない心を持ち、日々精進することです。

常に自分を見つめ直し、自分には何が足りないのか、謙虚で素直な気持ちで自分の夢に向かって努力してください。

最後に坂村真民「二度とない人生だから」を一緒に朗読して終えたいと思います。

「保護者会長祝辞」

今日立志式を迎えられた4人のみなさんおめでとうございます。

中学校生活には慣れましたか。楽しいですか。
小学生とは違う学校生活が始まっています。
今年はコロナで約2年ぐらい何も出来なかったですけれどもやっといろんなことが解除されていろんなところにも行けるようになってやっとコロナもおさまって本格的に勉強などに取り組める環境に戻ってきたかなと思います。さきほど4人が立っている姿を見て道衣が小さくなったなと思って見ていました。皆さんが最初に入った頃は道衣もブカブカでまだ身体も小さかったのに本当に身体が大きくなったんだなぁと改めて見てました。身体が大きくなるだけではなくて心も大きくなってもらいたいなぁというふうに思います。
皆さんのそれぞれの夢が本当に素晴らしいなぁと思いました。ぜひその夢が叶うように一生懸命頑張ってください。

それと難しい話になると思いますが、今ウクライナで戦争が起きています。遠い国ですがそれを見ていると今日本がどれだけ平和なのか…。普段あまり考えないと思いますが、普段していること、勉強ができること、学校に行けること、友達と会えること、ご飯を食べられること、お菓子が食べられること、そして笑えること、ゆっくり寝れること。それは平和があるからできることです。今のウクライナの人、戦争をしている国ではそういったものは一切できないです。だから改めて少しでも平和について考えてもらえればいいかなと思いますし、世界の平和がどう続いていくかを皆さん少しでも考えてもらえればいいかなと思います。

先ほどの将来の夢ですが、まずは今年の初めに皆さんが決めたことをクリアできるように頑張ってください。
おめでとうございました。

 

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